要介護度によるサポートの違い
介護保険によって、被保険者は様々な支援を受けることができる。被保険者は65歳以上の高齢者に限らず、40歳以上で医療保険に加入している者であれば、初老期の認知症や脳血管疾患などで介護が必要になった場合にも支援を受けることが可能だ。被保険者の受けるサービスは要介護度によって異なる。まず、生活機能の一部にある程度の低下が認められる要支援1と2の場合には、居宅サービスで月額5万円から10万円ほどの補助が受けられる。自己負担は1割り程度だ。居宅サービスとは、訪問による看護や介護サービス、訪問入浴サービスなどがあげられる。被保険者は、生活に必要なサービスを選べるのだ。
要介護度には1から5までランクがある。要介護1は、立ち上がりや歩行などに見守りや手助けが必要だが、食事や排泄は自分でできる人という認定だ。16万円程を限度として居宅サービスを利用することができる。要介護2は、立ち上がりや歩行だけでなく、食事や排泄にも手助けが必要な場合に認定される。支給限度額は19万円程だ。要介護3は一人で立ち上がりや身の回りの世話ができず排泄も全般的介助が必要なレベルで、居宅サービスの支援限度額は26万円程だ。要介護4は、日常生活全般で手助けが必要で、徘徊などの問題行動や理解力の低下が見られるレベルだ。こうなってくると常に誰かが介護する必要が出てくるため、30万円程の居宅サービスを利用することができる。要介護5は、最も重度で理解力が著しく低下し問題行動も多く見られるレベルで、36万円程の支援を受けることができる。
要支援1から要介護5まで、居宅サービス以外にも介護保険からサポートを受けられるものがある。介護リフォームのための20万円や、福祉用具費用のサポートなどが挙げられる。こういったサービスを受けたい場合は、ケアマネージャーや社会福祉士などに相談すると、適切なサービスを教えてくれる。